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東京オリンピック施設の建築に、環境への配慮が十分でない木材が使われています
まさか、とお思いですか? 確かに、国立競技場をはじめ、建物自体に使われるのはほとんどが国産材です。しかし、コンクリートの流し込みに使われる型枠用合板:コンクリートパネル(コンパネ)などのために、大量の外材が輸入されており、その多くが現地の住民や動植物の居住環境を損なっている、と海外から非難されています。
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ロンドンからリオデジャネイロまで、オリンピック施設の建設に使う木材は、全て認証材※という決まりがありました。認証材なら100%大丈夫という訳ではありませんが、そうでない材木に比べれば、遥かに環境配慮が期待できます。ところが東京では、そのルールが引き継がれませんでした。日本国内の認証林の面積が少なく、産出できる木材の量が限られていたことと、使用する建材は国産なので、全て合法だという主張が大勢を占めたからです。そこが、環境配慮が不十分な木材の輸入を許す抜け穴となりました。
※詳しくは「森林認証って何?」ページをご覧ください。
しかし、伐採した会社も、輸入した会社も、法律を犯してはいません。日本では、現地の法律に則って伐採された木材であれば問題なく、現地の人々の生活や野生動物への影響を確認する義務までは定めていません。そこが、厳しい検証を求めているEUやアメリカなど他の木材輸入国と違うところです。
だから、私達がすべきなのは、「悪者を探して叩く」ことよりも、
消費者が「木の産地を気にする」ようなるよう仕向けることです。
消費者が変われば、事業者も変わらざるを得ず、いずれより厳しい法律が制定されていくでしょう。そうすれば、今でも減少を続けている熱帯地域の森林資源と、そこに住む人々や動物たちを守ることができます。
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